Ubuntu jaunty AMD64にATOK X3をインストールした時のメモ

過去につけたメモを公開して情報を共有しようのコーナー。

64bit環境へのインストール

32bit版しか用意されていないので、ia32-libsを入れておく。

iiimf-propertiesの自前ビルド

足りない32bit版のライブラリを探してきてインストールしても動くのだが、あまり他人の野良ビルドはインストールしたくないのでここは64bit版を作ることにする。
tar版のiiim-propertiesパッケージをインストール。実行ファイル二つを自前ビルドする。事前に

  • autoconf
  • intltool
  • libtool
  • libglib2.0-dev
  • libgnomeui-dev

パッケージをインストール。src/IIIMFのソースを展開して

  • program/iiimf-properties
    • lib/iiimcf
      • lib/EIMEL
      • lib/iiimp

を./autogen.sh --prefix=/ --exec-prefix=/usr; make 依存関係は上記の通り。libiiimcf.laとlibiiimp.laを/usr/libにコピーし、iiimf-propertiesをmake install-exec。/usr/bin/iiimx-settings-initを/usr/lib/iiimに移動する。*.laはインストール後に削除してOK

32bitアプリケーションに対応させる

/etc/gtk-2.0/gtk.immodules.32として、gtk.immodulesの/usr/libを/usr/lib32に書き換えたものを作る。32bit版のiiimf-gtkから/usr/lib以下を取り出して/usr/lib32に配置する。

ATOKが起動しない

iiimx -iiimd を実行すると起動する。
http://forums.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=2891
本質的な解決策は不明。

入力途中で日本語入力をオフにしても文字列が消えないようにする。

入力補助->特殊->日本語入力をオフにしたとき入力中の文字列を確定する

EmacsのCtrl+SpaceでATOKが起動してしまう。

Ctrl-Spaceを入力したい
emacs使いにはCtrl-Spaceを食われるのはかなり苛立たしいことです。
[ATOK]と同じようにiiimf-propertiesから設定可能。ただし設定後[半角/全角]キーが効かなくなってしまうので要追加。
/etc/iiim/js_triggerkeys.confをいじっても可能。どう関連しているか不明

http://blog.browncat.org/2007/12/atok_x3_for_linux.html

CDからiiimf-propertiesのパッケージをインストール(=>iiim-propertiesのバグ参照)し、トリガーから

  • - Ctrl+Space
  • + Zenkaku_Hankaku
  • + Alt+Kanji
EmacsでC-SPCが食われたまま
  • 案1) /etc/iiim/js_triggerkeys.confのShift+spaceをyesにする。意図せず切り替わって結構ストレスになる。
  • 案2) XMODIFIERSを空にする。「Emacsの"ATOK"表示を消したい」と同じ犯人。

Emacsの"ATOK"表示を消したい

ユーザの設定ファイル ~/.Xdefaults もしくは ~/.Xresources に以下の内容を書きます。

Emacs*ximStyles:        XIMPreeditPosition|XIMStatusNone

上記で駄目ならこっちかもしれない。

Emacs*ximStatusArea: false
http://www12.atwiki.jp/linux2ch/pages/128.html#id_5830e9e5

とあるが効果がなかった。

  • XMODIFIERSを空にすると消えた。
    とりあえずショートカットにenv XMODIFIERS=”@im=none” を追加して対処。IIIMECFが必須ね。

    環境変数 XMODIFIERS について

    環境変数 XMODIFIERS は、Xクライアント (UNIX アプリケーション) が、どのインプットメソッド (キーボードからの入力を文字に変換する機構) と通信をするのかを指定する環境変数です。

    http://www.astec-x.com/FAQ/hpux-xmodifiers.html
  • iiim-propertiesから[入力方式のステータスを表示する] のチェックを外すと消えた。
    http://d.hatena.ne.jp/futashika/20080930/1222727853
    Emacsの表示のことを直接は書いていないが、この症状が気になっていないようなので試してみたところ解消した。

iiim-propertiesのバグ

  • %gconf.xml がなければ client.xml で設定が決まるのでこちらをエディタで編集した
  • %gconf.xml を削除して、~/.gconf/desktop/input_methods/ を書き込み禁止にした
    • %gconf.xml が作られなくなる
http://d.hatena.ne.jp/mtv/20080830/p2

~/.gconf/desktop/input_methods/%gconf.xmlが肥大化して、そのうちクラッシュする。設定が終わったら、重複しているフィールドを削除してパーミッションを0400にしておけばいいかと思いきや、0400でも勝手に書き換えられてしまう。
こうなる原因はファイルを削除して作り直しているためで、親ディレクトリのパーミションを0500にしておけばよい。

環境移行

古いユーザ辞書を使用する。

/opt/atokx3/bin/atokx3diccvttool を用いて変換。